コラム
2017.10.1
人事評価制度構築において、四半期評価を推奨する理由
弊社が人事評価構築コンサルティングをさせていただく場合、四半期に1度の評価を推奨しています。
それは、四半期で評価することが、人材育成につながり、企業の業績アップにつながるからです。
お客様の中には、3ヶ月に一度評価をするとなると、評価する側の負担が大きすぎるということをおっしゃる経営者もいらっしゃいますが、
確かに、これまで四半期評価を取り入れていない企業が、四半期評価を取り入れると、負担は増えます。
しかし、経営者・評価者・そして社員が、四半期に一度、評価をし目標を立て決めることが当たり前になるまで、
落とし込むこと(=定着)が大切です。
人事評価制度構築において、四半期評価を推奨する理由を上げます。
【1】目標に対しての意識が高まる
世の中の多くの企業が、1年に1度もしくは1年に2度の目標設定をしていますが、
1年経つ間に、目標が形骸化してしまうケースが少なくありません。
日々の業務に追われている従業員にとって、1年先や半年先の目標に対して、高い意識を持ち続け行動することは難しいことです。
3ヶ月先の目標であれば、従業員もイメージを持ちやすいため、日々の業務の中でも、高い意識を持って行動することができます。
【2】PDCAサイクルを回すのに3ヶ月が最適
PDCAを回しなさいと社員に口を酸っぱくして言っている経営者も多いのではないでしょうか。
計画(=PLAN)を立て、実行(=DO)し、振り返り(=CHECK)、修正(=ACTION)する。
このサイクルを回し、各工程において改善させることができれば、成果は確実に上がります。
成果が上がらないのであれば、それは、どこかの工程を正しく改善できていないと想定できます。
しかし、実際にはPDCAサイクルを回せている会社は多くありません。
私たちは、3ヶ月という期間は、社員がPDCAを回すのに最適な期間だと考えています。
まず計画を立て、1ヶ月目で行動します。2ヶ月目で進捗確認と振り返りを行い、3ヶ月目で必要であれば軌道修正を行う。
四半期評価制度を取り入れることで、結果的にPDCAサイクルを回すことにつながり、1年で4度のPDCAサイクルを回すことになり、
従業員の成長を促すことにつながります。
【3】社員からしてみると挽回のチャンスが増えます
1年に1度しか評価の機会が無いと、期末まで残り数カ月となった時点で、
目標を達成した社員は来年に向けて余力を残すようになります。
また、目標を達成できそうな社員は、それまで以上にがんばるようになります。
そして、目標達成が厳しくなってきた社員は、諦めてしまいます。
給料をもらっているのであれば、いつでもベストを尽くすのが当たり前というのが、
経営者側の理論だとすると、社員には通用しないことが多いと思ってください。
社員は、評価されるためにがんばるんです。
評価されないことが分かった社員は頑張れなくなるのが当たり前とお考え下さい。
一方、四半期評価を導入すると、社員は、年に4回評価を受けることができるので、
第一四半期で目標未達だったとしても、残り3回挽回するチャンスがあります。
通期を通して、モチベーション高く仕事に取り組むことができるのです。
【4】管理職のマネジメント能力が高まる
評価される側の社員が年に4回PDCAサイクルを回し、評価を受けるということは、
管理職も年に4回評価をするということです。
管理職が、それまで、年に1度しか評価をしていなかったとすると、
単純に4倍、評価をする機会が増えるということです。
私たちは、管理職の皆様に、3ヶ月という短期間の間に部下との間で、複数の面談の時間を作っていただきます。
・部下と上司で目標をすり合わせるための面談
・2ヶ月目の、目標に対して進捗が計画通り進んでいるかを確認し、進んでいない場合に軌道修正をかけるための面談
・3ヶ月目の、評価を伝えるための面談
単純に面談の機会が増えることで、上司と部下との間で意思の疎通が図れるようになります。
また、上司は部下が目標を達成するために、伴走者として支援していきます。
これが、現代の管理者に求められるマネジメントスキルです。
四半期評価を取り入れることで、社員だけでなく、管理職のマネジメント能力も高まります。
以上、四半期評価制度を取り入れるメリットについて見てきましたが、
このPDCAサイクルを回すことができるようになると、社員も1年を通して目標を意識しながら行動しますので、
日々の行動変革が起こり、成果が出るようになります。
また、別の機会にお話ししますが、この目標というのは、基本的には会社側から、
1人1人に達成してもらいたい目標を下す形になりますので、結果的に会社の業績もアップするわけです。
さらに、管理職のマネジメント能力も上がるという好循環サイクルが生み出されます。
ぜひ、人事評価制度を構築する際は、四半期評価を取り入れてみていただければと思います。
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