コラム
2017.9.30
【ケーススタディ】急激に成長を続けるラーメン屋さんからのご相談
今回のコラムは、ケーススタディ。
とある企業さんからの悩みに対して、グロスウィズが提案した施策を公開します。
創業2012年。
現在、都内で11店舗のラーメン店を展開するラーメン屋さん。
年に2、3店舗出店するなど、会社を急激に拡大してきました。
これまで、出店すれば売上も立ち、早いタイミングで黒字化に成功していたため、
特に問題もなく、出店を続けてきました。
昨今、アルバイトの採用も簡単ではない為、
正社員の数を増やすことで、店舗の運営をする戦略を取り、
それが結果的に味のレベル、サービスレベルを高いレベルで
維持することにもつながってきました。
しかし、2017年になり、少しずつ歪みが生まれてきたというのでご相談がありました。
【企業の概要】
店舗数は11店舗。
正社員が16名、アルバイトが30~40名程度。
【ラーメン屋さんの課題】
・社員のモチベーションが下がってしまっている
・新入社員が定着しなくなった
店舗数が5店舗ほどの時は、社長が店舗を毎日のように周っており、
店長や社員、アルバイトとコミュニケーションが図れていたといいますが、
店舗数が増え、現在は1週間に1度か2度程度しか各店舗に顔を出すことができない状況のようです。
それと時期を同じくして、社員に覇気がなくなり、店舗のサービスレベルも低下していきました。
挨拶は小さくなり、店舗の床やテーブルにゴミなどが目立つようになります。
社員と話をしていても、仕事が大変、お客さんからのクレームがうざい、など、
以前は見られなかったような、マイナス発言が増えてきました。
アルバイトの教育も出来ておらず、お客様のメニューを間違える頻度が増え、
口コミサイトの評価も下がり、口コミにも「味が落ちた」「味にバラつきがある」など、
厳しい意見が増えてきています。
社員やアルバイトの労働条件を改善し、媒体で募集をかけますが1回の募集でエントリー者は数名。
数少ない応募者の中から何とか採用できたとしても、1ヶ月もしないうちに辞めたいと言われてしまいます。
【経営者からのご相談】
様々な経営セミナーに参加されたり、書籍を読んだりと、非常に勉強熱心な経営者。
人事制度や労務管理に問題があるのではないかとお感じになられているようで、
きちんとした人事制度、賃金制度、評価制度を作りたいというご相談をいただきました。
【グロスウィズのご提案】
【1】成果と査定が連動した人事評価制度の構築
労働条件を改善されたということでヒアリングさせていただいたところ、
全社員一律で基本給をアップされていました。
また、アルバイトも、時給950円~1100円スタートだったところを、
時給1050円~1200スタートにしました。
こうした基本給をアップするという施策は一見、社員のためになると思われがちですが、
グロスウィズではあまりお薦めしていません。
こう思う社員が出てくるからです。
「何で、がんばっていないあいつまで給料が上がってるんだよ。
俺の方が絶対会社に貢献してるのに。。」
そうです。
ただ基本給を改善するだけでは、社員のモチベーションアップにはつながりません。
成果を上げた人材を評価し、査定に反映させる人事評価制度の構築が必要になります。
【2】アルバイトにも、人事評価制度を適応
サービス業にとって、アルバイトも大切な戦力です。
正社員を中心にと考えていたとしても全社員を正社員でまかなうことは不可能です。
現在でも、正社員とアルバイトの比率で言えば、やはりアルバイトが中心となって店舗運営をせざるを得ません。
但し、今は、アルバイトの時給も高くなる一方です。
周辺のサービス業が時給アップをしているので、時給1050円スタートにしても、
その優位性が際立っているとは限りません。
元々、ラーメン店でのアルバイトは、決して人気とは言えません。
そうした状況で、私たちがお薦めしているのが、
アルバイトにも、人事評価制度を適応させること。
正社員は正社員、アルバイトはアルバイトで、それぞれ人事評価制度をつくるのです。
これだけの成果を上げてくれたアルバイトは半年で時給を30円アップします、程度の内容でいいのです。
目標に対して成果を上げれば、評価をしてくれる。それが時給に反映される。
時給アップの額も大切ですが、それ以上に大切なのが、このプロセスです。
アルバイトにまで、人事評価制度を適応している企業はまだまだ多くありません。
何で、自分は時給が上がらないんだろう、どうすれば時給が上がるんだろう、
そう思いながら何となく不満を抱えながら働いているアルバイトは少なくありません。
人事評価制度をアルバイトにも適応することは、結果的に離職率の低下や、
アルバイトもしっかりと評価してくれて、時給に反映してくれる会社という口コミにつながります。
【3】人事評価制度を定着させるための運用コンサルティング
どんなに良い人事評価制度を構築できたとしても、運用し、定着させ、PDCAを回し、
その企業のその時の状態に合った内容にブラッシュアップしていくことが大切です。
ここで大切になってくるのが、
・目標設定の仕方
・評価者と非評価者のコミュニケーションの取り方
・評価と査定の連動の仕組み
などです。
グロスウィズでは、人事評価制度の構築と同時に、運用・定着コンサルティングにも強みがあります。
毎月一度、お伺いさせていただき、
・目標設定サポート
・目標添削
・目標提出期日管理
・上司・部下面談のやり方サポート
・人事評価業務サポート
・査定会議でのフォロー
・査定の甘辛是正
など、人事評価制度の運用・定着サポートをします。
いかがでしたでしょうか。
多くの企業が同じような悩みを抱えているのではないでしょうか。
どのような打ち手があるのか、少しでも参考になれば幸いです。
より具体的な話を聞きたいということは、お気軽にご相談下さい。
お役立ち資料などのご用意もしております。
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